鉄道放談

東横線渋谷駅

2011年7月3日
By 野口真弥
東横線渋谷駅

  東横線の副都心線への乗り入れにともない廃止される予定の地上の東横線渋谷駅。乗り入れ開始は2012年度と発表されており、早ければあと1年くらいで廃止です。 廃止直前になったら同業者が殺到する事が予想されますので、今のうちに行っておかねば。乗客が多いとあまり顔が写らないようにするなど気をつかいますので、早朝に行ってきました。今の時期なら7時前でも充分に明るかったです。  
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マイナーな、趣味の木版画展始末

2011年6月24日
By murakashi
マイナーな、趣味の木版画展始末

昨年横浜で藤倉菊太郎氏と、今年東京でこれは私単独で版画展を開きました。会場で、写真や絵では無く版画に惹かれてきた道筋を来場者と話すうち、記憶や資料が残っているうちに纏めてみようと思いつきました。 ご用とお急ぎで無い方は、こんな趣味にこだわる一文に一寸の間お付き合い下さい。 尚、文中一部を除き関係者の敬称を略させて頂きますことご了承下さい。 1950年代に万世橋にあった交通博物館に行った方は、1階の売店で確か10円で売っていた歴代の汽車電車解説リーフレットを憶えているかと思います。蒸機は余りなじみが無かったので記憶が薄いのですが電機や電車が光と影(白と黒)だけでその特徴を的確に捉えていたのは今でも憶えています。残念ながら小学生から中学生時代にかけてのこれらの資料類は手元に残っていませんが、「光と影だけで」の印象は脳裏に焼き付けられ現在に続いています。それほど印象が強烈でした。 長じて、鉄道研究会なる夢想家集団に引きずり込まれ人並みに模型や写真にも手を付け、卒業まで平穏な生活が続きました。 この会には無視できない数の偏執狂が居て各々自説に固執していたのですが、各人己の特異性を判っていたのかそれを強制されることが無かったのはこの学校の良き伝統で、これは卒業してから判りました。ありがたいことです。 前置きが長くなりました。これからが始まりです。就職したその勤務先が最果ての地であったことから、殆どは都住まいの友人たちに毎年12月になると年賀状を 作ります。印刷すると(費用もかかるし)味気ないので手作りの(木)版画で行くこととし、小学校で習っただけのうろ覚え技法で始まりました。   左は、多分1967年頃の最初の鉄道をモチーフにした年賀状です。真横から朝日を浴びて力走するあかつきです。しかし狙いはともかく「版のずれ」「小僧刷り(同色で刷るべき面に濃淡が出る)」「絵の具だまりでエッジつぶれ」と我ながら目を覆いたくなる出来です。怖い者知らずとは恐ろしいものです。 あかつきのヘッドマークは、それまでのさくらやはやぶさなどの単純な図案を見慣れて居たので斬新なデザインに見ほれたものです。でも墨でつぶれてしまっています。一度リベンジしなければ。             それから1年、1969年の年賀状が永田(1963年卒、故人)から届きました。はがきは2枚、別々に届きましたので始めは「既に出したのを忘れて2枚出したな、それにしてもこの絵はなんだ?」と思いました。左図はその2枚のはがきをずれの無いように並べてありますが、左の1枚が先に届いたものですから頭をひねったまま。次いで右の1枚を見ていてこれはどうも・・・と気がつき2枚を並べて仰天です。3両のD51が発車直前の構えに入った絵ではないですか。並のファンだったら入れたくなるナンバーや細部のごちゃごちゃ配管など一切省いたが故のトルソーが迫力を持って迫って来るではないですか。稚拙な版画技法で右往左往している者は唯々沈黙するばかりでした。   右往左往するまま1年が過ぎると永田は次なるパンチを繰り出してきました。今度は光と影で表現した立体感あふれるスポーク動輪とコネクティングロッド、シリンダーカバーと前方に曲がる線路が与える安心感、完全にノックアウトされました。 3重連の余白に捺されたエトのゴム印とこの大阪万博マーク、私から見れば傑作の画面上で永田は余裕をもって遊んでいます。       私の版画の技量は上がらぬまま、1970年前後に数回三品さん(1961年卒)、林(嶢)(1964年卒)、黒岩さん(国鉄)の御三方のお供をして筑豊・阿蘇を回りました。その際黒岩さんが版画も作ること、小学生時代に交通博物館で買っていたリーフレットの挿絵は黒岩さんが描いたことを知りました。黒岩さんは日本画を修めていますのでその撮影視点と並んで絵にしたときはどのように省略と強調を施すか、考えを聞かせて貰ったことは大変参考になりました。右のマグカップの絵は金田を発車する9618(クロイハ)の図で、同行の3人も写していますがドレンとドラフトを輪郭線だけで表し、黒い車体を際立たせるだけでなく煙室扉上部を白く抜き単なる正面図となるのを避けている手法など眼を見張りました。描写するだけなら写真です。 (木)版画は版数(色数)の少ないべた塗り部分の多い絵です。 両方とも版画ではありませんが版画的な特長がありますので出してみました。版画的というのは繊細複雑な構図や色調では無いという意味です。 ぼかしが有りますが左は抽象的でデフォルメされた図、右はより具象的な図です。どちらを選ぶか、言うまでもなく具象的なと言うより具体的な鉄道そのものに興味があるので少なくとも車両は違和感なく見られるよう描きます。車両が安心して見られるプロポーションで描いてある絵でないとどうも落ち着かないのは、鉄道好きの宿命でしょう。 左の作者はカサンドラですが右は不明です。(説明がデンマーク語で読めない)出発待ちの夜景、良いですね。    1976年に私は東京転勤になり、そこで版画同好会に入り版ずれ防止、刷りむら防止、つぶれ防止等々初歩的なしかし必須テクニックを教わり本格(?)的制作を始めました。幸いに国鉄線上から蒸機が消えて撮影行は無くなっていましたが本業はあるし、自分で納得できる図案(殆どは自分の目で見たことのある、又は共感出来る)でないとやる気が起きないのでぽつりぽつりですが。 左の版画は初期に制作した、永田の3重連の煙を念頭に置いた登坂するD51です。煙の表現は普通黒煙と白煙(蒸汽)で表したものですがそれでは寂しいのでセピアでふくらみを持たせました、が感じはどうでしょう?    そうそう、書き遅れましたが私は版画用絵の具でなくポスターカラーを使っています。習った講師の流儀に習っただけですが、安くてしかも色数が豊富です。     右は、これまた永田の万博マークD50動輪版画に触発された、夕日にぎらりと側面を光らせる96群です。この制作は伊田駅の汽車のいない構内をこの角度でのぞき見たことをうろ覚えしていて、そこに機関車を次々と配置し・重連では寂しいから3重連にし、ボタ山を加え・・・と実際とは全く異なるものとなってしまいました。絵とは楽しいものかな、です。だいたいがグーグルアースで伊田駅を見たら構内はカーブしているしこんなに線路があったとは思えない狭さでした。        スケールモデルならぬ具象鉄道版画 は着々と送られてきました。左は黒岩さんから来た1981年の年賀状です。この年は昭和56年でそれに関係づけたC56がカッチリした線と面で描かれてます。 右は永田から来た1983年年賀状です。刷りのかすれ具合が魅力です。御二方とも作風が決まっていて、これは真似しようにも個性ですから出来ません。我が道は自ら探すしかありません。            右の絵は列車を遠く眺める絶景の日本の風景を描いてみたくなり、クリスマスカード用に作った小サイズ(19x13cm)作品です。列車はシルエットで1版だけ、但し平地部分の「それらしさ」表現に頭をひねりました。ネコと◯◯は高いところに登りたがります。雲海が晴れ始めた、未だ陽の当たらない雰囲気が我ながらうまく表せたと自賛していますが、惜しむらくは大判で作らなかったことです。     絵のサイズが35x24Cmと大きいので大きく出します。私が買ってくる版画用の紙は90x60Cmです。絵のサイズに上下左右2.5Cmづつ耳を付けると紙サイズは40x29Cmが必要でこの原紙から4枚とれる計算です。以前は絵のサイズをこのような計算無しに決めてしまい原紙から切り出すときに無駄が出て不経済なことが少なくありませんでした。年金生活となりこのようなことまで細かい気配りをするようになりましたが、下手な絵を作ってしまい後悔するのが一番の無駄です。金銭的だけでなく費やしてしまった時間の。 雪の景色は、考えてみれば色の無い濃淡だけの世界。昔職場の同僚に南画(墨の濃淡だけで描く絵、中国由来)を描いているのが居て遊び半分一寸かじったことがあります。それを思い出し黒と灰色の重ね刷りだけで階調を表現してみました。実際はブルー系をごく僅か混ぜて居ますがそれは黒を水で薄めるだけでは少し茶色っぽくなるような気がしたものですから、それを打ち消すためです。 この絵は、原画(写真)が有名ですから白状すると昔RAIL MAGAZINEの付録カレンダーに使われた浅原(1964年卒)の写真を下敷きにしています。好みでD51は重連にして本務機はナメクジに変更と好き勝手に手を加えました。岩手山バックのシーンは何回も自分の目で見てきましたからどんどん感情移入出来て、下絵を考える段階から彫り・刷りと楽しく制作できました。   永田の3重連版画に仰天してから40年、私は黒1色で勝負するのが究極のの姿であるとあこがれていました。しかし色が使えるとそれに頼り過ぎるようになり、堕落し本来の何を表現したいか、何を伝えたいかが曖昧になりテクニックに走るようになってしまいます。(現今の鉄道写真業界を皮肉っている、わけではありません・・・・) そこで乾坤一擲のモノクロ勝負。南海の難波駅(が真似した)だと喝破したファンがいましたが。           今回の版画展は全日会場に詰め来場者とお話をする機会が多々ありました。時々顔を合わせる仲間以外との会話は考えても居なかったことが話題になることもあり新鮮でした。只私は気に入ったシーンがイメージ出来なければ制作できないので年に多くて2-3枚、今回出展作の殆どは昨年の横浜と同じでしたので昨年に続いて来られたお客さんには肩身の狭い思いをしました。次回を開くとして大半は未発表作でなければならぬと考えると、後1回開けるか否か考え込んでしまいます。  ...
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「鉄」道の妻たち

2011年6月17日
By 野口真弥
「鉄」道の妻たち

    先日、品川駅の構内でこんな本を見つけました。 私は妻と円満に過ごしているつもりなのですが、やはり他の家庭は気になります。パラパラと立ち読みすると、こんなページが。     鉄道好きが高じて鉄道模型店を開業って、井門さんみたいな人がいるんだなあと思った直後、妻の名前が井門さん。 さっそく購入したところ、私よりかなりハードに活動するマニアの方々が妻の視点から語られていて、応援派から否定派まで濃淡ありながらも無事に家庭を維持していることがわかり一安心。※もっとも、壊滅的な家庭は紹介されないのでしょうけれども。 一方で、思い当たる節も多々あり、趣味と家庭のバランスの取り方は難しいということをあらためて感じました。外出や旅行の際、鉄道趣味だけの行程に付合わせるのは評判が悪く(そりゃそうだ)、単独で遠出しても当地のお土産を買って帰るのは概ね評判がいいようです。 それにしても井門さん、いいご家族ですねぇ!
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スキー場で「あいづライナー」に遭遇

2011年1月9日
By 野口真弥
スキー場で「あいづライナー」に遭遇

磐越西線に来ましたが、天気がいまいちなのでスキーに行きました。鉄道とは無縁の空間で、気を散らさずに家族と過ごせると思っていたのですが、リフトに乗ってたらこんなのが来ました。 これはあいづライナーに充当される485系のデザインではないですか。             これが本家のあいづライナー。 ちなみに猪苗代スキー場ミネロ第1に110台ある搬器のうち、1番と56番があいづライナーです。 乗れる確率は1/55。  
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矢上祭

2010年10月12日
By 野口真弥
矢上祭

慶応大学理工学部の矢上キャンパスで開催された矢上祭に行ってきました。 私が学生だった頃にはこのようなイベントは無かったのですが、今ではすっかり定着しているようです。鉄研はNゲージレイアウトと写真の展示でした。 本家学園祭の三田祭では展示スペースが狭いレイアウトもここでは広々と展開でき、地元の子供たちが多数訪れ、列車を追いかけて走り回っていました。10年後、鉄研に入ってね。 シーナリーが整備されているのでコンパクトデジカメで撮影にチャレンジしてみましたが、やはり暗いです。流し撮りにも失敗。   その後、片付けに参加して、さらに打ち上げにも行っちゃいました。現役学生とは倍も歳が違うのですが、会話は鉄道ネタですので不自由はありません。(ただし彼らは国鉄を知らない世代ですので要注意) 次のイベントは三田祭(11月20〜23日)だそうです。それまでにレイアウトもさらに工事を進めるとのこと。楽しみです。  
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スカイライナー北総線経由運転開始

2010年7月17日
By murakashi
スカイライナー北総線経由運転開始

イベント・お別れ列車等々人の群れる所は避けるあまのじゃくも、近所のここは誰も居るまいとかねてより狙いを付けた秘密の場所に行ってきました。たたきつぶしたヤブ蚊は数十匹、靴の中は泥だらけ、シャツは汗とゴミでぐしゃぐしゃとなりましたが、当然ながら同業者は一人もいませんでした。
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ホームドアの裏側

2010年7月13日
By EF510
ホームドアの裏側

先頭車1番・2番ドア 確かに引き違いになります。ガラスでは枠の厚みがあって無理なのでしょう。
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東武博物館

2010年7月4日
By 野口真弥
東武博物館

リニューアル後行っていなかったので、ふらりと東武博物館に行ってきました。 なかなか手の込んだ台車です。乗り心地はどうだったのでしょうか。
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