1) X970にはブローニサイズ(幅6Cm)まではフィルムホルダーが付属しているがそれ以上のサイズはスキャナー本体のガラス面にフィルムを直置きでスキャンすると取扱説明書に書いてある。そういえばフィルムスキャンの設定画面で「ホルダーを使うか否か?」を聞いてくる。WEB上で調べるとどうやらフィルムを本体ガラス面に直接おく場合とホルダーを使う場合の二つ焦点距離を選べることが判った。自分はブローニフィルムまでしか使ってなかったのでホルダーを使えば良いので関係ないが、大判フィルムを直置きするとき当然フィルムは平らではないからべこべこしてピントが気になるユーザーが居て、その解決策として無反射ガラスを上から乗せ云々という書き込みがあった。 無反射ガラスというのはANRガラスのことだろうとは判ったが大きなサイズのものは簡単には手に入らないだろうと思っていた。実際ANRガラスを神田界隈の理科ガラス店を探しても扱っている店が無くアメリカからNET購入せざるを得なかったのであるから。それがひょんなことからヨドバシカメラで売っていることを知り、物珍しさもあって1枚購入してみた。サイズはスキャン可能枠に入る最大の六つ切りである。目的は35mmストリップフィルム用ホルダーは6コマのストリップが4本しか入らずフィルム直置きならもっと入るだろうと考えて。 六切りサイズが大判フィルム用枠にぴったり入る。 フィルムを2本のせたところ モニター画面はこのようになる。バックはX970のおまけでついてきたフォトショップエレメント。 この画面でスキャンする画面を枠取り(トリミング)して選ぶ。 実用上は5本乗せるのが限度 この無反射ガラスは両面が加工されており、これは光源側におかれるので問題ないが上の写真から判るようにガラス断面がやや緑色を帯びている(無色ではない)のでカラー写真に使うのは一寸抵抗有るかもしれない。しかしカールの激しいふぃるむはこのガラス自重だけでは押さえ込みは出来ないが軽いそりなら抑えてくれるので役に立ちそうである。 (2)オレンジベースではないカラーネガフィルムスキャンについて カラーネガフィルムは昭和40年代になるとさくらもフジもコダックが初めて採用したフィルムベースがオレンジ色のいわゆるオレンジベースに転換してしまった。X970もオレンジベースのフィルムが唯一ネガカラーであるとの前提でスキャンソフトを作っている(としか思えない)。オレンジベースフィルムなら発色や退色補正処理が正常に行われる。 ところが昭和30年代は国産カラーネガフィルムと言えばすべて透明ベースだった。自分もアグファCN-17で何本か撮っていて、更に昔のさくらやフジ果てはオリエンタルなどありこれでは困ってしまう。 原版はフジカーラー35mmネガ、透明ベースである。三品さんの作品である。通常のメニューでスキャンしたところ。 トリミングして(余分な枠を落とし)露出補正(フォトショップエレメントお任せ) カラー補正(自動補正、フォトショップエレメントお任せ) これは酷い、オレンジ系統のフィルターをかければ良いのだろうが面倒至極、勿論スキャンの時に退色補正にはチェック入れてあるがこれでは使い物にならない。 そこで試行錯誤、と言うより考えられることを手当たり次第試してみてやっと解決を見た。 原版をカラーポジとしてスキャン、このように補色の原版通りの色の画像が出来る(上と同じように大きめのサイズでスキャンしたものをトリミングしている) 自動レベル調整(自動露出補正、フォトショップエレメントお任せ) メリハリがついた。 階調の反転(フォトショップエレメントではフィルター、色調補正、階調の反転) ここまで来れば後は微調整で仕上げられる。尚この画像は退色も殆ど感じられずなにもしていないが、スキャンの時に退色補正にチェックを入れておくとやや各色が濃くなるような傾向であった。 ともかくEPSONのサービスセンターでも回答を得られなかった透明ベースのカラーネガフィルムはこの方法で画像デジタル化することが判った。
Read more »
Posted in 写真 | No Comments »
夏休みは会津でゆっくりしていました。撮影に出掛けることもなかったのですが、たまたま列車が来ればやはり撮らないわけにはいきません。 天気はイマイチですが、稲田がきれいだったので踏切脇から一枚。 磐越西線の郡山〜会津若松は719系と旧日光用485 系のみによって運転されており、お盆期間中の臨時列車なども特になく、平穏でした。 なお、磐梯山の裏側は放射線量が高めですが、こちら側は風下だったためか東京と同程度。農作物への影響もないようです。 天気がいまいちだったので、このカットは後日リベンジしてきました。 夏野菜も美味そうです。 次の訪問は秋かな。
Read more »
Posted in 写真, 旅行 | No Comments »
個人的に記録したもの、特にフィルムや印画紙に残された写真は、保存に気を付けても状態の経年変化が避けられない。資料としての情報が残っていれば良しと言っていてもやがてそれも失せるかも知れない。切実なのは本人が亡くなると、その価値を理解しない相続者により、良くて切り売り普通は燃えるゴミで処分とされる現実である。 そこで、次の世代が使い勝手で管理しやすい形に整理し、少しでも引き継いで貰うべく行動を起こす必要がある。又本人と周囲が価値無しと考えていても、世の中には必要性を認める者が居るかも知れない。と言うわけで取りあえず、完全に無価値と思われるもの以外は、デジタル化して置くことが必要である。特に年寄りは、若年者が出会うことが出来なかった事物に接する機会が有った者として、それを伝える義務があると思う。 一般論はここまでとし、写真のデジタル化について簡単に説明する。写真のデジタル化で、元になる画像はフィルムと印画の2種類がある。きれいにプリントされたA5程度のポジ画像があればそれをそのままフラットベッドスキャナー(コピー機に似たような機械)でデジタルデータ化すればフィルムの持っていた内容(情報)はほぼ全て収められる。しかし大方はフィルムのまま、チェック用の小プリント程度までしか残していないだろうから、フィルムを直接スキャンするときの設定などを説明したい。 フィルムスキャンはアマチュア用としては専用スキャナーと反射画像兼用(簡単に言えばコピー機)スキャナーがある。しかし前者は既に日本では製造終了しているので後者を使うことになる。私の使っているのは別項で書いたようにエプソンのフラットベッドスキャナーである。これで写真展に出して鑑賞に堪える程度のスキャンが可能である。ピントのことについては別項を参照願いたい。癖の強いフィルムでなければ付属のフィルムホルダーで問題なくスキャンできる。 解像度は目的に応じてだが4000dpi程度にしておけばフィルム粒子をカバーできる。それよりもスキャン階調(エプソンではイメージタイプ)はモノクロでは16bit、カラーでは48bitで行うこと。これにより、特に黒くつぶれていると見えていた部分も救えられることが多い。カラーは退色補正はオンにしておく。これでスキャンを行い必要に応じてキズ修正と色調修正トリミングを行うことになる。 ここで別項フィルムスキャンの顛末に一刀齊老人より寄せられたコメントに対する下名の返しで挙げた上野氏の原画を貼るのでご覧頂きたい。「入力階調42bit、解像度4000dpi、褪色補正」で別出ニコンフィルムスキャナーによりスキャンしたままの姿である。原判はフジカラーポジ、やや褪色していたが保存状態よくカビも発生していない。35mmでこのくらいまで再生できるなら問題ないであろう。 モノクロフィルムの劣化もカラーと同じくカビと還元による調子変化(銀析出)であるが、カラーの場合色が変化するので始末に困ることがある。(モノクロの場合はごまかしが黒濃淡で行えるので比較的簡単) 次に劣化の激しいカラーの例をお見せする。 これは三品氏撮影の冬の狩勝峠展望台からの光景だが空のカビ、部分的赤化などあって退色はほとんど無いが鑑賞に堪える状態ではない。これを、短時間で応急的であるが一見見られる程度に、修正してみた。方法は、ケロイドの植皮手術と同じで他の正常部分からコピーした画像を貼り付け、周囲と違和感無きようぼかす方法である。 先ず褪色補正。設定はエプソンのソフト委せ。原版は35mmエクタクロームである。 そして植皮手術。もう少し時間をかけて(このシーンは約1時間)修正してやればもっと見栄え良く出来るが。それでもこの最後の写真だけ見れば目を背けたくなる最初の写真が前身だったとは思えないであろう。しかしこの原版が、後数年たって、もっと劣化してしまえばここまでは戻せない。この写真は旧狩勝線を楽しむ会が活用するため私がスキャンしたものである。このような例もあるので誰がどこで必要としているか現在は判らなくともとりあえずスキャンし保存しておくことを皆に薦めたい。 例えば次の写真は1962年の8月根室本線狩勝峠が豪雨による築堤崩落で不通だったので網走から入り雄別や鶴居村営軌道を見た帰途、川湯・緑間のC58補機の活躍を撮ろうと釧路から川湯へ向かう途中で撮った写真である。フィルム交換で、フィルムの終端に位置した「半端」カットのスナップと思って居たがスキャンし大きくしてみると弟子屈に進入するC57牽引の釧路行きまりもであることが判った。 まりもが石北・釧網線経由で迂回運転されていることは知ってはいたが、写真としては「来ました、撮りました」という単なる記念写真だが、C57が釧網線を走った記録としての価値があると考えている。 行きずりの1枚と考えていた写真が、後から意味を持ってくる可能性がある、だから一応保存しておくことを考えて頂きたい。
Read more »
Posted in 写真 | No Comments »
天気が悪くても絵になるのがいいですね。 7月7日 撮影。
Read more »
Posted in 写真, 旅行 | No Comments »
35mmフィルムは、ストリップ・マウント共にエプソン純正ホルダーでガラス面から3mmの標準位置に置けば、マウントされたフィルムは四隅を水平にホールドされるから問題なく、ストリップフィルムはブローニ判より幅が狭い分ホルダーの押さえが良く効くのでカールを押さえ込んでくれ実用上問題ない(と思う)。カールの酷いのは前述ガラス挟みホルダーで強引に挟み伸ばせばスキャンできる。 さほど酷くはなっていないがビネガーシンドロームが始まったフィルムをスキャンしてみた。 こんなネオパンSSフィルムである。X970のフィルムホルダーでは押さえることは不可能である。 このフィルムを手で開いて(もちろん手袋をつけて)6x6用のガラスで挟みカールが戻らぬよう強引に押さえ込む。このフィルムは反力が強いのでスコッチテープで上2箇所・下1箇所で上下のガラスを固定する。完全に平らには出来ないがレンズの被写界深度がその程度はカバーしてくれるはずである。尚左の写真で前章で述べたように下側のガラスは両面とも平滑な高透過ガラス、フィルムは膜面が下側、上側のガラスが下面(フィルムに接する側)がアンチニュートンリング加工されたANRガラスである。 このフィルムをサンドイッチしたガラスを6x6用に作った手製ホルダーの溝に入れる。ホルダーの一部として黒い薄紙で作った枠がサンドイッチガラスとスキャナーのガラスの間に入るので両者の間にはわずかな隙間が出来、ニュートンリングは発生しない。これをスキャンしたものがこれである。サンドイッチしているとは言っても強い力ではないからよく見るとフィルムは2枚のガラスの間で波打っているのが判ったがスキャン画像には影響ない。 スキャン解像度 壊れ修理不能になったスキャナーの前に同じくニコンの(35mm専用)フィルムスキャナーを使っていた。あるとき最高解像度の2700dpi/8bitでスキャンした画像を某出版社に提供したところ細部が出ないと言われ4000dpi/8bitでやり直してOKとなったことがあって以来、「フィルムの粒子レベルまで出すには4000dpi程度が必要なのだ」と信じている。WEB投稿画像ならここまではもちろん不要であるが、トリミングするなら原画の限度(=粒子レベル)まで上げておくにしくはない。そして、これは近年、メモリ-を2GBにして実現したがスキャン階調をそれまでの8bitから16bitに上げたことにより明るいところから陰のところまでつぶれたと思っていたところにも画像があることが判り、フィルムはこんなに情報量が大きかったのかと見直すようになっていた。 前講釈が長くなったが、前出ピントテストの全画像は,X970は3200dpiの上は4800dpiなのですべて4800でスキャンしている。それなのにフィルム粒子(らしきものも)が判別できない!説明するまでもなくこのスキャンレンズの解像能力が粒子レベルに達していないのである。悔しいがやはりニコンのレンズはすごかった。X970の操作画面にあるアンシャープマスクがデフォルトで「中」の設定にされていた理由もこれで判った。レンズ解像度(不足)をこれでデジタル的に補おうとしているのであろう。サンプル画像のC55のナンバープレートはUSMを効かせていないが全景はUSMを「中」にしてスキャンした画像である。しかし、愚痴っても仕方がない、自分が今使えるのはこのX970しかないし、実用上は(そんな拡大は不要で)十分使える。退色補正の機能も効果ある。昔々のインクジェットプリンター用インクも未だ販売しているエプソンだから「修理部品保存(義務)期間が過ぎたから直せません」とはよもや言うことはあるまいと期待してこれから付き合っていこう。 それにつけても、今回のニコン「製造終了から10年たったので部品が無い」から、と言う言葉には愕然となり腹が立つと言うより身体からへなへなと力が抜けた。私のカメラはニコンでは無いが、何10万もする機械が陳腐化ではない理由で廃却しなければならなくなるのでは、この会社の製品にはもう恐ろしくて手を出せない。古いものでも大事に使う、分野は違うが30年以上前の(イタリア製)圧力鍋の部品を、安くはなかったが、取り寄せ昨年修理したが、このようなことをこの国では期待することが無理な時代が来つつあることを思い知らされた。クールスキャンED! たったの10年でErectile Dysfunction宣告とは! 追記 高画素数デジタルカメラ スキャナーの顛末を書き終えて、気がついたことがある。皆さんは最近のデジタルカメラを使っていてピントが非常に良くなったと感じていないだろうか?35mmフィルムの画面サイズは36x25とすると4000dpiで計算すると約2200万画素となる。これより小さな受光素子サイズにこのような画素数を入れ得たとして果たしてそれに見合うより高解像度のレンズがあるのだろうか?デジタル技術時代といってもレンズはアナログそのもので昔も今も基本は変わらぬはずだ。何故ピントが良くなったと感じるのか?これは「細部までチリチリと細かく輪郭が出ている」ように見える点にあると見る。昔と今もレンズ解像度は大差無い筈だからこれはデジタルカメラ内部で画像を記録する回路中でアンシャープマスク(処理)が働いていると考えられる。生のままでは受光素子の受けた各画像は正直に解像されたままを記録するからシャープなものはシャープに、ダルなものはダルな画像となてしまうから一般受けするようにシャープに見えるようアンシャープマスクをかけておけば「いつもシャープな写真が撮れる良いカメラ」と言うわけだ。覆い焼き・露出変更・褪色補正・色温度変更等々デジタル化に伴う最近の技術変化には目を見張るものがあり、自分もその恩恵にあずかっているが、あくまでもその採否決定権はユーザー側の手にあるべきと思う。
Read more »
Posted in 写真 | No Comments »
カールの小さいネガでまず全景。筑豊線山家から冷水峠に向けて登ってくる列車である。 このネガをMFホルダーにセットしスキャナーガラス面からの距離を変えたナンバープレート部分を画像処理は何もしていないすっぴん状態で下に示す。 2.5 2.7 3.0 3.1 3.3 3.5 これより最適な位置は3.3~3.5の付近にあることが判った。ただしMFホルダーでもネガ中央部はコンマ数ミリは垂れており、この拡大部分は中央部に近い位置にあるので実寸は(定量的に計測できないので推測)3.0~3.2ではないかと思う。 ガラス2枚でネガを挟み強制的に平面にするホルダーの製作 ニコンスキャナーで重宝したのはカールしたフィルムを2枚のガラスで挟んで平らにするホルダーであった。ブローニ判用だが35mmフィルムも挟めるから酷いカールのものも無理矢理開き挟んでしまえば強制的に平面に出来る。ニコンのホルダーはフイルム平滑面を上にしてセットするからこの平滑面に接するガラス面だけがANR加工されている。 このようなホルダーはエプソンもBetterscanning社も発売していないから自分で作るしかない。 平滑なガラスとフイルム(膜面ではない側)を密着させたとき、実際は完全な平面は実在しないから強く当たるところと弱く当たるところ(実際は微小に離れている)ができる。そのとき、微少な隙間に空気があると光が大きく屈折し強く当たった部分を中心に普通は同心円の図形(等間隔線)が現れる。これをニュートンリングと言う。これ以上説明すると付け焼き刃がばれるので後は省略するが、このニュートンリングも一緒に画像として取り込んでしまうからこの発生防止が必要となる。 フィルムは平滑面と膜面(画像面)があり、ニュートンリングは前者と平滑なガラス面が接するとき発生する。膜面はそもそもが平滑ではないから平滑なガラスと接しても問題は起こらない。ANRガラスとは光学ガラスの片面に微小な傷を付け密着しないようにした細密な磨りガラスである。 ガラス屋などを探した結果、左図の構成のものが作れ、これをスキャナーガラス上に置けば良いことが判った。 ANRガラス:Betterscanning社から購入したもの 高透過ガラス:緑色を帯びていない光学ガラス 厚さ3mm 高透過ガラスはスキャナーガラス上に直置きするとニュートンリングが発生してしまうので0.1~0.2mm程度の黒薄紙で作った枠の上に置くことで焦点合わせとリング防止が出来る。尚この配置にするとスキャンした画像は左右反転しているが、これは画像処理ソフトで反転させてやればよい。上図のANRガラス/フィルム/高透過ガラスの組み合わせを上下反転させる組み合わせはスキャンレンズとフィルムの間にANRガラス(細かいキズ)が入ることになりこれはNGである。 製作したガラス挟み込みホルダーである。ブローニ判用であるがもちろん 35mmストリップフィルムにも使える。 高透過ガラスは枠に入れてあるが上から押さえるANRガラスは外して斜めに、さらにANR面を上にしてある。照明の反射像が高透過ガラスはくっきりとしているのに対しANRガラスは(微細加工されているから)ぼやけているのが判るであろう。 製作ついでに、6x6スライドマウント用ホルダーも作ってしまった。大昔ペーパー車体模型電車の窓をカッターで切り抜いたことを思い出した。マウントの厚みを測ったら約1.3あったのでその中間にフイルムが挟まっているとして寸法を決めた。 模式図 完成姿である。 上に斜めにのせてあるのはマウント押さえである。 上記の素材は、ANRガラスは国内で(必ず存在するはずだが)見つからずBetterscanning社、高透過ガラスは大壁商事(http://www.order-glass.com) 適当厚さのゴム・プラスチック板は東急ハンズから購入した。
Read more »
Posted in 写真 | 2 Comments »
エプソンの純正ホルダーで、フィルムのたわみがゼロとしても、スキャナーガラス面からフィルムまでの距離が2.0から4.0まで1mm刻みにしか変えられないのが気に入らない。レンズの被写界深度があるにせよ一寸荒すぎないか?中間にベストポイントがあるのではないか? そこでネットで知ったアメリカのサードパーティーが売っているGT-X970用MF フィルムホルダーを購入し自分のスキャナーの焦点はスキャナーのガラス面上何mmのところにあるのか確認してみることにした。 ホームページのURLはhttp://www.betterscanning.com このホルダーは、右の写真では1列しか写っていないが実際は2列ある枠にフィルムを落とし込み 左の写真にある”Tバー”と称するプラスチック製の小片を画面枠にあわせてはめ込み、そのときフィルムの垂れを押し上げながらはめ込めば、フィルムは小片と枠の間に密に挟まれ垂れを最小に出来る、というアイデアで設計されている。 下にTバーの模式図を示す。 そして、これがMFホルダーのセールスポイントである。スキャナーガラス面から フィルムまで距離を連続で2.5から3.5までプラスチックねじで調整できる。具体的には、ピッチ0.8mmのねじが使われているので、「ねじが全部引っ込んでいるとき2.5」ねじを90度時計方向に回すたびにo.2づつ距離が増す。度数は目分量だが90度の半分45度なら0.1mm上下出来ることになる。 Tバーを枠にはめ込むとき摩擦による抵抗力得るため枠をすこし押し広げるので右写真のようにフィルムがなくても相対する位置にバランス用のTバーをはめる必要がある。 フィルムは枠にある程度の力で押さえれば良いのであるから、それならば、ということでこのサードパーティーはTバーの代わりにANRガラス(アンチニュートンリング)もオプションで売っていたのでこれも購入してみた。Tバーより簡単である。左にその写真を示す。ガラスは判りやすいようにずらして撮影しているが正しくは枠内に落とし込む。下に模式図を示す。 アンチニュートンリングガラスとは、ガラス面にミクロの凹凸を加工したもので、ニコンスキャナーのオプションでブローニ判用ホルダーとして買い重宝していたので今回も買ってみたのである。 これで準備が整った。スキャナーガラス上面からフイルムまでの距離を変化させてピントの変化具合を見てみよう。
Read more »
Posted in 写真 | No Comments »
今年の1月、長年働いてきたニコンスーパークールスキャン8000EDが突然壊れてしまった。部品が無く修理不能なので、エプソンGT-X970を使うことになった。ご存知のようにGT-X970はフラットベッドスキャナーである。使用上のKHを先輩に聞きながら稼働させたのでその顛末を述べたい。但し、意識して嘘は述べないがどうも個々の機械によって数値上の差が有るような気もするので、100%正確な記事としては捉えないで欲しい。 GT-X970はフラットベッドだからフィルムも反射式(光源から原稿に光を当て、その反射画像を光源と同じ側においたセンサーで読み取る)で・・・、うまく行くのだろうかと不安だった。しかし実際はフイルムスキャンのときは上に光源があり透過光を下側のセンサーで受ける方式で先ず一安心。 センサーから原稿までの距離は、ニコンスキャナーは自動焦点でピント合わせの心配はなかったが、GT-X970の操作画面にはそのようなキーが無い。ネットで調べると本来の反射光式のコピーのときはスキャナー上面ガラス上に焦点があり、フィルムスキャンのときは付属専用ホルダーの厚みを考慮して上面ガラス上(約)3mmに焦点があることが判った。”約”と言ったのはフィルムはカールしていたり、自らの重みで垂れたりするのでレンズの被写界深度でカバーしなければならないからである。 取りあえずブローニ判フィルムのスキャンをするのでエプソン純正ホルダーにフィルムをセットする。 これはフィルムをホルダーに置いた写真であるが、元のフィルムは膜面(画像側)を内側としてややカールしていたので、膜面を下にしておいてみた。しかしフイルムは自らの重量がカールに勝りこれも下に垂れる。 左は付属フィルム押さえで左右を押さえ込んだときの写真である。垂れ下がりは少し改善される。模式画を下に示す。フィルム支え面とガラス面の距離2.0, 3.0, 4.0とあるのは、この純正ホルダーは調整によりガラス面との距離を選べる構造になっていることを示している。デフォルトは3.0である。 これでスキャンしてみた。結果は悪くなかったが、一寸不安が残る。フィルム垂れ下がりの影響はないのか?そもそもこれがこのスキャナーで得られるベストなのか?自分が納得できるところまでこの目で確認しておきたい。
Read more »
Posted in 写真 | No Comments »
詳細を述べるととても書ききれないので、概況を報告します。(取材日8/7) 只見線の会津口は宮下までの運転を再開しました。必要があってそうしているのか、やむを得ずそうなっているのかわかりませんが、どのダムも水位が大幅に下がっています。状況を把握するためには、元の水位、水害時の水位、現在の水位を意識する必要があります。 豪雨から一週間以上が経ちますが、川は茶色く濁ったままです。そして、普段はダム湖ですが水位が下がって川になっています。 第四只見川橋梁は流木の引っかかり具合から、レール面すれすれまで水位が上がったと推測されます。画像奥から会津水沼駅までは冠水したようで、線路上の土砂の片付けが進行中でした。レールが歪んでいるようですが、これは元からでしょうか。 第五は若松側の橋台が崩壊し、ガーターが下流側に転がっています。ブルーシートの奥が路盤です。周囲の田畑や居住地も所により冠水したようで、ボランティアも参加して片付け中でした。 アンダートラスを支えていた橋脚のうち、若松側(画像手前)のものの姿が見えませんので、倒壊して半分だけ見えているトラスの手前側にガーターとともに水没しているのでしょう。 ガーター1つが画像外の下流に転がっており、これは只見側のものと思われます。 木々が茶色くなっているラインが水害時の水位と思われますので、アンダートラスが半分ほど水没して水流に呑まれたのでしょう。手前にあったはずのガーターは見当たらず、水没しているのでしょう。 ここで国道も通行止めでしたので、この先には進みませんでした。美しい風景の中を再び列車が走るのを願わずにはいられません。
Read more »
Posted in その他, 写真, 研究 | No Comments »
東横線の副都心線への乗り入れにともない廃止される予定の地上の東横線渋谷駅。乗り入れ開始は2012年度と発表されており、早ければあと1年くらいで廃止です。 廃止直前になったら同業者が殺到する事が予想されますので、今のうちに行っておかねば。乗客が多いとあまり顔が写らないようにするなど気をつかいますので、早朝に行ってきました。今の時期なら7時前でも充分に明るかったです。
Read more »
Posted in 写真, 鉄道放談 | No Comments »