エプソンの純正ホルダーで、フィルムのたわみがゼロとしても、スキャナーガラス面からフィルムまでの距離が2.0から4.0まで1mm刻みにしか変えられないのが気に入らない。レンズの被写界深度があるにせよ一寸荒すぎないか?中間にベストポイントがあるのではないか? そこでネットで知ったアメリカのサードパーティーが売っているGT-X970用MF フィルムホルダーを購入し自分のスキャナーの焦点はスキャナーのガラス面上何mmのところにあるのか確認してみることにした。 ホームページのURLはhttp://www.betterscanning.com このホルダーは、右の写真では1列しか写っていないが実際は2列ある枠にフィルムを落とし込み 左の写真にある”Tバー”と称するプラスチック製の小片を画面枠にあわせてはめ込み、そのときフィルムの垂れを押し上げながらはめ込めば、フィルムは小片と枠の間に密に挟まれ垂れを最小に出来る、というアイデアで設計されている。 下にTバーの模式図を示す。 そして、これがMFホルダーのセールスポイントである。スキャナーガラス面から フィルムまで距離を連続で2.5から3.5までプラスチックねじで調整できる。具体的には、ピッチ0.8mmのねじが使われているので、「ねじが全部引っ込んでいるとき2.5」ねじを90度時計方向に回すたびにo.2づつ距離が増す。度数は目分量だが90度の半分45度なら0.1mm上下出来ることになる。 Tバーを枠にはめ込むとき摩擦による抵抗力得るため枠をすこし押し広げるので右写真のようにフィルムがなくても相対する位置にバランス用のTバーをはめる必要がある。 フィルムは枠にある程度の力で押さえれば良いのであるから、それならば、ということでこのサードパーティーはTバーの代わりにANRガラス(アンチニュートンリング)もオプションで売っていたのでこれも購入してみた。Tバーより簡単である。左にその写真を示す。ガラスは判りやすいようにずらして撮影しているが正しくは枠内に落とし込む。下に模式図を示す。 アンチニュートンリングガラスとは、ガラス面にミクロの凹凸を加工したもので、ニコンスキャナーのオプションでブローニ判用ホルダーとして買い重宝していたので今回も買ってみたのである。 これで準備が整った。スキャナーガラス上面からフイルムまでの距離を変化させてピントの変化具合を見てみよう。
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