聞き慣れない駅名が続きますので概略行程図を描いてみました。この国は元々漢字使用国で発音が日本の音読みに近いですから日本の大和言葉に相当する固有語以外は漢字で書けます。あの判じ画のようなハングルで書いてあると頭に血が上ってうろたえますが、漢字でどう書くか予め知っていると発音を聞いてもなるほどと親近感をもてるような気がします。(でも文字を見ると又かっとなるのですが)鉄道と関係有りませんが日本はローマ字表記(当然漢字廃止)にならず本当に良かったと思いました。韓国の町中は漢字が少ないですが鉄道ホームの駅名板には漢字でも表記されています。 太線はKTX新線です。 9/11の続き トゲ駅に降りたち荷物を駅前モーテルに預け、タクシーで先程通ったナハンジョン駅へ戻ります。この日は撮影しませんが挨拶と貨物列車の時刻を教えて貰うためです。トゲからナハンジョン(羅漢亭)までは国道と川が平行するだらだら上りでそのナハンジョンからサミットのトンニ(桶里)までが明日に予定した撮影地です。線型を概略説明すると、ナハンジョン(海抜415m) 1.5Kmスイッチバックしてフンジョン(興田 449m) ここで正位方向になり4Km行くとシンポリ(深浦里 470m) を経て更に7.7Kmでトンニ(桶里 780m)ということになっています。トンニは全列車では有りませんが客扱いをしますが他はしません。尚ナハンジョンと次のフンジョン間は30パーミルですからこの公称駅間距離は列車長や停止安全距離を加味した値で実際の勾配部分は1Km強です。驚いたことにはナハンジョンで見せて貰った列車発着時刻表では交換待ち列車以外は停車時間はゼロです。事実列車は止まるとすぐ逆向きに発車して行きます。この区間に1日に週末運転列車を含め33往復のダイアが設定されていました。貨物はフランス製げんこつ型電機重連、客車は電機又はディーゼル単機牽引でこの区間を上り下りとも約21分で走ります。 9/12 天気予報が雨だったので予定を急遽変えトゲを早朝5時52分発の太白線直通チョンニャンニ行き上り列車で秘境と思われるアウラジ駅へ行くため分岐点のミンドゥンサン駅(漢字表記有ったはずですがメモ忘れました)まで行きます。ここでチェチョン(堤川)始発で盲腸線の旌善線へ入る下り列車を待ちます。 ミンドゥンサン駅構内に明らかに日本製と思える作業用車が雨にうたれていました。 列車は太白線と旌善線を走るローカルですから電源車をいれてたったの3両、それを強力DLが牽引してとろとろ走り、最初は秘境らしき風情のある谷間を走りますがだんだん開けてきて終点アウラジ駅に到着しました。駅前にはKorail観光開発会社が経営する廃客車をデコレートした食堂とアウラジから更に一駅先にあったクジョルリ(九切里)までの廃線を利用したレールバイク(二人こぎ自走車)があり一寸した観光地の駅です。後で知ったのですがこの一帯は今流行の森林浴で売り出し中で国鉄もその一環を担おうと考えているのでしょうが、日曜日と云うのに我々の乗った列車から降りたのは10人も居ませんし遊び人スタイルは我々だけです。。ソウルからの直通列車が1本あってもその所要時間は4時間、車だと3時間では現地の足のことを考えたら苦しい競争です。現にレールバイクには結構な数の客がいます、しかし列車から降りた人ではありません。 鱒にデコレートされた2両の客車食堂の後ろが駅ホームです。 レールバイクは定時発車で続行運転で旧本線に出て行き続行で帰ってきます。左側に見える線路は現役機回し線で延長上にあるストッパーの先のポイントでレールバイクは本線(廃線)に入り遠方へゆきます。只次のクチョルリまでは7Kmあり二人でこぐと行っても頑丈そうなバイクの作りから重そうで適当なところでUターンしてくるのでしょう。 鱒食堂でうどんを肴に飲んでないで我々もこういう健康な遊びをするべきでした。本線用DLが入線していた広軌のレール上を走れる絶好の機会だったのですから。 アウラジ駅ですでに機回しも終わり発車待ちのチェチョン行き列車です。此に乗りミンドゥンサンへ戻りました。ここへ来る切符は同駅で発券して貰いましたがこの駅は駅員無配置ですから帰りは車掌にPASSを見せ車内補充券発券を頼んだのですがどうも話がうまく伝わらず、と言うかPASS現物を初めて見たような様子でもあり我々から運賃は取れないと言うことは理解してくれて、結局無札でミンドゥンサンへ戻りました。 ミンドゥンサンへ到着と交換で朝チョンニャンニを出たアウラジ行き直通が出て行きました。右は太白線の下り方向です。このアウラジ行き列車は駅を出ると急カーブで左に180度曲がり谷の対岸を走ります。もっとひなびた家だと画になるのですが、太白線が開通したのが20世紀後半で沿線は新しい建物が多いです。 ミンドゥンサンで昼食となるパンなど買って待合室で食べていたとき、永年の勘で怪しげな雰囲気を感じ駅員に断り(大きな駅は駄目ですが小さな特に地方の駅は簡単にOKしてくれました)ホームに出てしばし太白線上り貨物が進入してきました。交流で架線も軽いのでしょう線路をまたぐ梁が長く支柱に煩わされず撮れるのが良いです。 この後太白線下り列車で一駅戻りサブク(舎北) で下車、列車から見下ろしてまあ撮れるかなと思われた地点へタクシーで戻ります。この線は付け替え線を除き最後に出来た路線で太白山系を横断する難所だと聞いていました。確かに山奥深く上がったり下がったり豪快なのは判りますがどうも引きの長く撮れる場所が車中から一見したところ無く、全部詳細に探索したわけではありませんが、この辺がまあ良かろうと、永年の勘です。 線路に沿って、樹が茂って見えませんが車の往来は少ないですが道路があります。この写真は車中から 見つけた唯一激流の対岸に渡る橋の上からでこの右後方に畑がありそこでなら線路から離れても狙えるとここでタクシーを降りました。勿論こんな場所から駅に徒歩で戻るのはいやですから迎え時刻を打ち合わせ「必ず来てよ」と念を押すのは忘れません。 太白線下り旅客列車で前から4両目のけばけばしい車両はゲーム・カラオケ・売店車です。 件の畑の中から、太白線下り貨物です。谷側の樹を切ってくれると嬉しいのですが旨く行かないものです。 結局、タクシーの迎えに来る橋の上に戻ってこの場所を離れる前の最後の一枚、やっと陽が少し射してくれました。見れば判るとおりこの先線路は続くのですが樹が邪魔しています。 オマケの1枚。 トゲへ帰る列車まで時間が合ったのでサブクの駅前道路に残っていたナロー線路の写真を貼っておきます。手尺で測ったらゲージは700mmありました。商店にいた年寄りから沿革など聞き出すのは私の語学力では不可能でした。さっきまで撮影していた場所に川を渡るがための橋脚とおぼしきコンクリートやそれに続く元築堤(?)を見ているので、 ちょっと未練あります。 <a rel=”attachment wp-att-629″ href=”http://krc.gr.jp/gazet
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